美容師の休みは少ない。そう耳にしたことはありませんか?
休みの日には練習や講習会があったりと、なかなか休めないイメージを持つ人は少なくないはず。
休みの日数は働くうえで非常に重要なポイントであり、美容師にとっても例外ではありません。
この記事では、美容師の休みはどのくらいあって、休みの日には何をすることが多いのか、美容師の休日に注目してみました。
気になる美容師の休みについて、詳しく紹介していきます。
目次
美容師の休日はどのくらいあるの?
サービス業に分類される仕事は、会社員と比べて休みが少ない傾向にあります。
それは、美容師も例外ではありません。
美容師の平均休日日数は100日を下回る求人が多く、他のサービス業と比較しても休みが少ないといえます。
それでは、実際に美容師はどのくらい休みがあるのか見ていきましょう。
美容師の休日は105日以上が保障されている
美容師にはさまざまな働き方がありますが、雇われている状態であれば労働基準法が適用されるため、休日は105日以上と定められています。
参考 労働時間・休日に関する主な制度厚生労働省ホームページこの日数は1日8時間の勤務かつ、週に40時間までの勤務条件から計算されます。
しかし、この計算に残業や休日出勤は含まれません。
残業や休日出勤を含めた場合は、さらに年間休日は少なくなります。
雇われている以上、この休みを確保できない場合は労働基準法違反となるので注意が必要です。
休みは週に1回が多い
105日以上の休みが保障されているとはいえ、実際美容師の休みは週に1回、もしくは隔週2休とされている場合が多いのが現状です。
では、なぜこんなに休みが少ないのでしょうか。
先述した通り、休日日数は勤務時間から逆算された日数です。
ポイントは、それ以上の勤務時間を残業として扱われる場合があるということ。
残業代は給与に含まれていることがありますが、その場合は残業規定に、『給与には月〇時間の残業代を含む』と、定められているはずです。
気になる場合は、求人情報や、自身の雇用状況を今一度見返してみましょう。
アシスタントとスタイリストで休日の差はない
アシスタントは、勉強や練習などで休みが少ないと思われがちですが、基本的にアシスタントとスタイリストの休みに差はありません。
ただしスタイリストになるためには練習が必要です。
そのため、アシスタントのうちは講習会や練習会に出席しなければならないことも多く、休みが少なくなる傾向にあります。
美容師も有給休暇が取得できる
美容師も雇用されている場合は労働基準法に従い、有給休暇が付与されます。
有給休暇の付与は6ヵ月以上の勤務、かつ8割以上の出勤が原則となり、基準を満たしていれば適用されなければなりません。
ところが美容師の有給休暇消化率は全体的に見ても低く、思うように有給がとれないというのが実情のようです。
このような労働環境は問題となり、離職率の高さにも表れています。
近年では美容師の働き方も見直されはじめ、積極的に有給を使うように促す職場も増えてきました。
参考 年次有給休暇厚生労働省ホームページ美容室によって休日は異なる
労働基準法にしたがい美容師の休みについてふれてきましたが、美容室の休日を決めるのは言うまでもなくそれぞれの美容室やそのオーナーです。
休みが極端に少ない美容室もあれば、定休日が決まっていて必ず休みがとれる美容室もあります。
休日日数は、働き続けるうえで非常に重要なポイント。
職場を決める際には、求人情報などできちんと把握するようにしましょう。
休みがとりやすい美容室が増えている
人気店や来店者数の多いお店だから休みが少ない。というわけではありません。
大事なのは『その美容室がどのような経営理念でスタッフを募集しているか』です。
最近ではスタッフの休日もしっかり確保し、無理なく働いてほしいと思っている美容室は増えてきました。
美容室の求人でも『プライベート充実』という文字をよく目にするようになりました。
完全週休二日制の美容室も増えてきています。
特にプライベートの時間を大切にしたい方は、求人の休日欄をよく見て選ぶことをおすすめします。
業務委託や面貸しという働き方
スタイリストとしてデビューしたら、業務委託や面貸しという働き方が選択肢に加わります。
いわゆるフリーランス美容師です。
業務委託や面貸しは、美容室と個人が契約しているため雇用関係にありません。
そのため休みや勤務時間を自由に選択し、自身の都合に合わせて働くことができます。
時間にしばられがちな美容師の概念を覆す働き方は、子育て中のママや結婚後の女性にも非常に魅力的であり、近年注目を集めています。
一方で、収入に安定性がなく、顧客がついていないと成り立たないというデメリットもあります。
社員、フリーランス、どちらの働き方もメリット・デメリットがありますので、よく考えて選びましょう。
パートを採用している美容室もある
最近、美容師の求人にはパートタイマーの募集が増えてきました。
これは、美容師の働き方が見直されはじめたことが一因です。
正社員の美容師は休みが少なく労働時間が長いため、結婚後の女性や子育て中のママたちにとって働きやすい仕事とはいえません。
一方、パートという働き方は休みが多く、勤務時間が短いことが特徴です。
また、基本的には残業もないため時間になったらきちんと退勤することができます。
さらに、アシスタントでもパート勤務ができるところもポイント。
ブランクがあるけど美容師として働きたい人にとっては、ありがたい働き方の一つです。
美容師の休みは何曜日が多い?
美容師は土日が繁忙日なため、土日祝日に休みをとることは難しい職業です。
そのため、美容室の定休日も平日に決められているところがほとんどです。
古くから関東地方では火曜日、関西地方では月曜日を定休日にしている美容室が多いと言われていました。
あくまでも全体的にみたときの統計なので、個人店やショッピングセンター内に併設された美容室などでは、休日は全く異なります。
土日のどちらかを定休日にしている個人店もあれば、定休日がなく年中無休の大型店もあります。
有給休暇も土日祝日などは、取得しづらい雰囲気があります。
また、お盆休みやお正月も美容室によって様々です。
お正月は三箇日が休みの美容室が多いですが、お盆休みを取っている美容室は少なく、お盆の前後で夏休みを取得しているケースが一般的です。
美容師の休日は何をすることが多い?
貴重な休みを美容師はどのように過ごすことが多いのでしょうか。
美容師の仕事は1日の労働時間が長く、立ちっぱなしであるため重労働です。
休みの日はゆっくり過ごしたいところでも、美容師の休みというと休日の講習会、練習会、ヘアショー、コンテスト・・・とやること盛りだくさんのイメージが。
ここでは、実際に美容師は休日に何をすることが多いのか紹介します。
講習会などで休みも勉強しなければならない
美容師が休みの月曜日や火曜日には、多くの講習会が開かれています。
美容師の多くは向上心を持ちながら働いているため、積極的にスキルアップのために講習会に参加する人も多いです。
講習の中には技術的なものをはじめ、カラーについて学ぶものや、最新のトレンド、新しい技術や薬剤についての知識、さらに会話術や施術について分かりやすく説明するための心理的なものまでさまざま。
知識は自信につながるため、講習会に参加することは自分にとってプラスになるものばかりです。
講習会の費用は美容室が負担してくれるものが多いので、スキルアップしたい人には非常にありがたい場となります。
ただ、強制参加の講習会もあるため、疲れがたまっているときなどは少々辛いと感じるときもあるでしょう。
流行をおさえるために日もアンテナを張る必要がある
流行りのヘアスタイルやファッションまで知り尽くした美容師と話すことを楽しみにしているお客様も多くいらっしゃいます。
そのため、美容師は流行をおさえるために休みの日もアンテナを張っておく必要があります。
たとえば他の美容室へ施術を受けに行くと、ヘアスタイルや流行を知れるほか、施術や会話の参考にもなります。
また、流行っているカフェに行ったり、ファッションを見たりすることも重要です。
自分の知識に取り入れておけば、お客様との会話のネタになり会話が弾み、より楽しい時間を過ごしてもらえるでしょう。
的確なアドバイスや、最新の話題はお客様の信頼感や居心地の良さにつながり、より親密な関係を築くことにも繋がります。
休めるときに休むことも大切
美容師は休みの日も実は忙しいとご紹介してきました。
とはいえ休める時にしっかりとリラックスやリフレッシュすることも重要です。
例えば、マッサージに行って日頃の疲れを癒したり、趣味やお出かけをしてリフレッシュをする美容師も多くいます。
重労働な仕事だからこそ、貴重な休みを有効活用したいですね!
美容師は休みが少ない傾向にある
美容師の休みは、イメージ通り少ない傾向にあるようです。
また、休みの日には美容師としてやるべきことがある一方、しっかりと休むことが大切です。
社会全体で働き方が見直され始めてからは、美容師の働き方も見つめ直されてきました。
フリーランスとしての働き方、パートタイマーとしての働き方、また社員としての働き方も変化しています。
美容業界でも深夜や休日まで練習しなければならない風習は、少なくなってきました。
週に1度の休みは隔週2日となり、週休2日制を採用する美容室も増えてきています。
とはいえ、その働き方はまだまだ美容業界全体に広まっているとは言えません。
休みを充実させるためにも、自分にあった働き先を見つけることが大切です。